JA福井県経済連では、県内の和牛生産基盤の維持のため和牛の繁殖事業への取組みを開始しました。
全国的に和牛繁殖農家の高齢化や廃業が進み、和牛子牛が減少したことから素牛価格は5年間で1頭当り400千円も値上がりし、和牛肥育農家の経営を圧迫、生産頭数も年々減少しています。この状況をふまえ、九州市場などから繁殖雌牛を導入し、県内繁殖農家へ管理を委託、生後8~9ヵ月の子牛を県内の肥育農家へ供給することで生産コストの削減を図るとともに、本県の和牛生産基盤を維持していきます。
若狭牛を取り扱う食肉卸業者からも若狭牛ブランドを守るための本事業に対する期待が寄せられています。
最初の取組みとして、12月17日にJA福井市管内の渡辺牧場へ宮崎県の都城地域家畜市場で競り落とされた繁殖雌牛を1頭導入しました。導入したのは5月に人工授精した妊娠期間7ヶ月の雌牛で、来年3月上旬に子牛が生まれ、10月頃に県内肥育農家への供給を予定しています。来年1月にさらに1頭導入する予定です。
JA福井県経済連では、平成30年度中にその他の農家も含め10頭の委託を目標に事業規模を拡大していくため、関係するJAや畜産農家と協議していきます。